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コラム

2|イベント主催者のための成功ノウハウ完全ガイド 5.成果測定と次への繋げ方1【効果測定】

定量的・定性的な効果測定指標

会議やイベントを開催した後、それが成功だったのか、あるいは何が課題だったのかを客観的に判断し、次回の企画や運営に活かすためには「効果測定」が不可欠です。効果測定を行う際には数値で測れる「定量的指標」と、参加者の意見や感想といった数値化しにくい「定性的指標」の両面から評価することが重要です。両者を組み合わせることで、イベントの効果をより多角的かつ深く理解することができます。

なぜ定量的・定性的な指標を組み合わせる必要があるのか?

  • イベントの成功度合いを客観的に評価できる(定量的)

  • 参加者の率直な意見や本音を把握できる(定性的)

  • 数値だけでは分からない改善すべき具体的な点を見つけられる(定性的)

  • イベントの効果を多角的な視点から分析できる


主な定量的効果測定指標

定量的指標は数値で測定できるため、客観的にイベントの成果を判断するのに役立ちます。

  1. 参加者数

    当初目標としていた参加者数に対して、実際にどれくらいの人数が参加したかを示す指標です。
    集客活動の成功度合いや、イベントへの関心度を測ることができます。

  1. 回答率

    アンケートや理解度テストなどを実施した場合に、どれくらいの参加者が回答・受験したかを示す割合です。
    参加者のイベントへの関心度や、フィードバックへの協力度合いを示す一つの指標となります。

  1. 理解度テストの平均点や達成率

    セミナーや研修などで実施した理解度テストの平均点や目標としていた点数をクリアした参加者の割合は、知識やスキルの習得度を示す重要な指標となります(理解度確認に関するコラム参照)。

  1. ウェブサイトへのアクセス数

    イベントの告知ページや関連情報のページへのアクセス数、イベント後の資料ダウンロード数などは、イベントへの関心度や情報への需要を示す指標となります。

  1. 問い合わせ件数や商談数

    展示会や説明会などのビジネス目的のイベントでは、イベントを通じて発生した製品・サービスに関する問い合わせ件数や具体的な商談に繋がった件数は、ビジネス成果に直結する重要な指標です。

  1. SNSでの言及数やエンゲージメント率

    イベント名や関連キーワードがSNSでどれくらい話題になったか、投稿への「いいね」やシェアといった反応は、イベントへの関心度や情報の波及効果を示す指標となります。

  1. 費用対効果

    イベント開催にかかった総費用に対して、イベントを通じて得られた成果(売上増加、リード獲得数など)がどれくらいあったかを示す指標です。
    「コストに対してどれくらいの効果があったか」を判断できます。

主な定性的効果測定指標

定性的指標は数値化しにくい参加者の主観や意見に関するもので、イベントへの満足度や数値だけでは分からない背景や理由を深く理解するために重要です。

  1. アンケートの自由記述欄の意見・感想

    アンケートに設けた自由記述欄に書かれた参加者の率直な意見、イベントの良かった点、改善すべき点、要望などは、イベントへの満足度や具体的な評価を知るための非常に貴重な情報源です。

  1. 参加者からの直接的なフィードバック

    イベント中に口頭で伝えられた感想や意見、イベント後にメールなどで寄せられたフィードバックなども、定性的な評価情報となります。

  1. SNSでの投稿内容や雰囲気

    SNSでのイベントに関する投稿内容(ポジティブな感想、批判的な意見など)や会場の雰囲気、参加者の表情などから読み取れる情報は、イベントへの感情的な評価を示す指標となります。

  1. スタッフの観察による参加者の様子

    当日の運営スタッフが観察した参加者の表情、活気、話し合いの様子なども、数値には表れない定性的な評価情報となります。

  1. ワークショップでのアイデアの内容や質

    ブレインストーミングなどで出たアイデアの斬新さ、実現可能性、他のアイデアとの組み合わせによる発展性といった質的な側面も、ワークショップの効果を測る重要な指標となります(アイデアをまとめる方法に関するコラム参照)。

 

定量的指標と定性的指標の組み合わせ方

イベントの効果測定では、これら両方の指標を組み合わせて分析することが重要です。

例えば、「アンケートの満足度評価は高かった(定量的)」という結果に対し、自由記述欄に「講師の話がとても分かりやすかった」「グループワークで他の参加者と交流できて良かった」(定性的)といった意見があれば、満足度が高かった具体的な理由が分かります。
逆に、「ウェブサイトへのアクセス数は多かった(定量的)が、問い合わせには繋がっていない」「セミナー参加者の理解度は高かった(定量的)が、アンケートの自由記述に『もっと実践的な内容が欲しかった』という意見があった(定性的)」といった結果からは、数値だけでは見えない改善点や、参加者の本当のニーズを発見できます。

イベントの効果測定には、数値で客観的に測れる定量的指標と、参加者の声や主観から読み取れる定性的指標の両方を活用することが不可欠です。
これらの指標を組み合わせることで、イベントの成功度合いを多角的に評価し、数値の裏にある参加者の感情や具体的な状況を理解し、今後の改善に繋げることができます。


次回のコラムでは、アンケート結果や効果測定で得られた情報を、次回の企画やフォローアップにどう繋げていくかについて解説します。

 

コラムカテゴリ一覧

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