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コラム

3｜働く場所・スタイル 第5章：多様な働き方でキャリアを切り拓くビジネススキル

コラム第16回：セルフマネジメント能力を高める - タイムマネジメント、タスク管理のコツ

第5章「多様な働き方でキャリアを切り拓くビジネススキル」も中盤に差し掛かりました。前回は、変化したネットワーキング（人脈形成）の形と、新しい繋がり方についてお話ししました。様々な場所で働くことが当たり前になり、物理的な距離を超えたコミュニケーションが可能になった今、ビジネスパーソン一人ひとりに求められるスキルの中でも、特に重要度が増しているものがあります。それが「セルフマネジメント能力」です。

リモートワークやフレキシブルワークでは、自分で働く場所や時間、進め方をある程度自由に決められる反面、オフィスのように上司や同僚の目が常に届く環境ではありません。
自分で目標を設定し、計画を立て実行し、進捗を管理するといった自己規律がなければ、時間の使い方がルーズになったりタスクが滞ってしまったりするリスクがあります。

今回は、多様な働き方を成功させ自身のキャリアを切り拓く上で不可欠なセルフマネジメント能力に焦点を当て、その中でも基本となる「タイムマネジメント」と「タスク管理」の具体的なコツをご紹介します。

 

セルフマネジメント能力とは？

セルフマネジメント能力とは、自身の目標達成に向けて、時間、タスク、健康、感情、学習などを自律的に管理する能力の総称です。
多岐にわたる能力ですが、その土台となるのが、限られた時間を最大限に有効活用し、やるべきことを計画的に遂行するための「タイムマネジメント」と「タスク管理」です。

 

時間を「デザイン」するタイムマネジメントのコツ

時間は全ての人に平等に与えられています。
いかに時間を有効に使うかが、成果を出す上で非常に重要になります。

  1. 時間の棚卸しをする

    自分が何にどれくらいの時間を使っているのかを正確に把握することから始めましょう。
    メールチェック、会議、資料作成、休憩、そして「なんとなく」使っている時間など、1日の時間の使い方を記録してみます。
    スマホのアプリやツールを活用するのも良いでしょう。自分が思ってもみなかったことに時間を浪費していることに気づくかもしれません。

  2. タスクにかかる時間を見積もる

    それぞれのタスクにどれくらいの時間がかかるかを予測する練習をしましょう。
    最初は難しくても、意識することで見積もり精度は上がります。
    見積もりができるようになると、1日にこなせるタスク量や、計画の立て方がより現実的になります。

  3. 「重要度」と「緊急度」で優先順位をつける

    やるべきことが複数ある場合、全てを同じように扱っていては時間が足りません。
    重要度と緊急度を基準にタスクに優先順位をつけ、「重要かつ緊急なタスク」を最優先に、「重要だが緊急でないタスク」は計画的に時間を確保して取り組むようにします。
    緊急度は低いが重要なタスク（例えば自己学習や健康管理）に意図的に時間を割くことが、将来の自分にとって大きなリターンをもたらします。

  4. 集中できる時間を確保する

    最も集中できる時間帯（朝型か夜型かなど）を把握し、その時間を重要なタスクに充てるようにスケジュールを組みましょう。
    外部からの邪魔が入らないように、通知をオフにしたり、集中できる場所を選んだりする工夫も重要です（コラム第9回参照）。
    自宅で集中が難しい場合は、場所を変えてみるのも一つの方法です。
    例えば、静かでプライバシーが確保されたレンタルスペースなどを利用して、重要なタスクに集中的に取り組む時間を設けることも、効果的なタイムマネジメントとなり得ます。

  5. 時間で区切って作業する

    「このタスクに〇分集中する」と時間を決めて取り組む「ポモドーロテクニック」のような手法は、集中力を維持し、だらだら作業することを防ぐのに有効です。
    タイマーなどを活用して、時間を意識しながら作業しましょう。

  6. 計画的に休憩を取る

    集中力を維持するためには、適度な休憩が不可欠です。
    作業時間と休憩時間をセットで計画し、短い時間でも良いので席を離れてリフレッシュしましょう。

     

タスクを「コントロール」するタスク管理のコツ

やるべきことを整理し、漏れなく効率的に進めるためには、適切なタスク管理が不可欠です。

  1. 全てのタスクを「見える化」する

    頭の中で抱えているだけでは、タスクの全体像が掴めず、漏れや重複が発生しやすくなります。
    仕事だけでなく、プライベートでやるべきことも含め、思いつく限りのタスクを全てリストアップして見える化しましょう。
    手書きのメモ、スプレッドシート、専用のタスク管理ツールなど、自分にとってやりやすい方法を選びます。

  2. タスクを細分化する

    「プロジェクト計画書の作成」のような大きなタスクは、何から手をつけて良いか分からず、後回しにしてしまいがちです。
    タスクを「情報収集」「構成案作成」「ドラフト執筆」「レビュー依頼」といった具体的な小さなステップに細分化しましょう。
    これにより、取り掛かりやすくなり、達成感も得やすくなります。

  3. ツールを効果的に活用する


    タスク管理ツール（Trello, Asana, Todoistなど）や、カレンダーツール、リマインダー機能などを活用することで、タスクの期日管理、進捗共有、抜け漏れ防止などが効率的に行えます。
    自分やチームに合ったツールを選び、その機能を使いこなしましょう。
    ただし、ツールを使うこと自体が目的にならないように注意が必要です。

  4. 完了の定義を明確にする

    それぞれのタスクが「どのような状態になったら完了か」を明確にしておきましょう。
    これにより、タスクの完了基準が曖昧になることによる手戻りや、「まだ終わっていない気がする」といった不安を減らすことができます。

  5. 定期的にタスクリストを見直す

    タスクは日々追加・変更されていきます。
    毎日または週に一度など、定期的にタスクリスト全体を見直し、進捗状況を確認したり優先順位を調整したりする習慣をつけましょう。

     

セルフマネジメント能力を高める共通のポイント

タイムマネジメントもタスク管理もそして広義のセルフマネジメントも、共通して重要なのは以下の点です。

  • 完璧を目指さない

    最初から完璧にこなそうとせず、まずはできることから試してみましょう。

  • 自分に合った方法を見つける

    様々な手法やツールがありますが、全ての人に最適なわけではありません。
    色々な方法を試してみて、自分にとって最も続けやすく効果的なものを見つけましょう。

  • 継続する

    セルフマネジメント能力は、意識的に継続することで徐々に向上していきます。

  • 定期的に振り返り、改善する

    うまくいったこと、うまくいかなかったことを定期的に振り返り、次のアクションに活かしましょう。

     

まとめ：セルフマネジメント能力はキャリアの基盤

多様な働き方が広がる変化の時代において、自身の時間やタスクを自律的に管理するセルフマネジメント能力は、生産性向上だけでなく、ストレスを軽減し、ワークライフバランスを保ち、そして自身のキャリアを主体的に築いていくための強固な基盤となります。

タイムマネジメントとタスク管理は、そのセルフマネジメント能力を高めるための第一歩となる重要なスキルです。
今回ご紹介したコツを参考に、ぜひ今日から実践してみてください。

次回のコラムでは、変化に対応するために不可欠な「学び直し（リスキリング）」の重要性について深掘りしていきます。

 

コラムカテゴリ一覧

1｜失敗しない！貸し会議室選びで確認すべきポイント 1 ｜貸し会議室選びのポイント

１．探し方のコツ

２．選び方の基準とチェックリスト

３．予約～利用開始までのステップ

４．利用中の注意点とマナー

５．利用後の確認と原状回復

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７．貸し会議室を運営している様々な運営母体

８．SMG貸し会議室が運営する変わり種の会場

2｜イベント主催者のための成功ノウハウ完全ガイド 2｜イベント成功ノウハウ

１．準備編1【目的設定の重要性】

１．準備編2【参加者を知る】

１．準備編3【アジェンダ・プログラム作成の技術】

１．準備編4【予算とスケジューリング】

２．会場と設営の効果1【会場選びの視点】

２．会場と設営の効果2【効果を高める会場設営の工夫】

２．会場と設営の効果3【設備・備品の賢い活用法】

３．当日の運営とファシリテーションのスキル1【タイムマネジメント実践術】

３．当日の運営とファシリテーションのスキル2【会議の進め方】

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４．会議・イベント成功のための応用ノウハウ1【セミナー・研修】

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５．成果測定と次への繋げ方2【フォローアップ】

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第2章．リモート時代のチームワークと話し方

第3章．集中力と生産性を引き出す働く場所の選び方

第4章：新しい働き方を支える空間デザインとテクノロジー

第5章：多様な働き方でキャリアを切り拓くビジネススキル

第6章：働き方の未来とレンタルスペースの可能性

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２．貸し会議室が”ない”エリア

３．エリアから見た会場選びのコツ

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